不動産の取扱い

■不動産の分割方法

不動産の分け方には、主に次の様な方法があります。

① 現物分割(げんぶつぶんかつ)
不動産を物理的に分割する方法。例えば、土地だと「分筆」して完全に分ける方法です。
② 換価分割(かんかぶんかつ)
不動産を「売却」して、お金に換えて分割する方法です。
③ 代償分割(だいしょうぶんかつ)
相続人の一人が不動産を相続して、他の相続人には相続すべき不動産の持分相当額の対価を金銭で支払う方法です。
④ 共有分割(きょうゆうぶんかつ)
不動産を「共有」で分割する方法。この方法は不動産を物理的に分割しないで、不動産全体を相続人がそれぞれの割合で共有する方法です。

■不動産の共有

相続が開始されると、相続財産は原則として遺産分割によって各自の相続分が確定されるまでの間、相続人間での共有となりますが、不動産も同様で、相続が開始されると、遺産分割されるまでの間、相続財産のうちの不動産は、それぞれの相続分に従って、法定相続人の共有となります。

■遺産分割における不動産の評価

不動産の遺産分割において問題となるのは、その不動産の価額評価です。
現物分割の場合はともかく、それ以外の方法によって分割をしようという場合には、その不動産の価額をいかに評価するかが重大な問題となってきます。

不動産の評価の方法としては,基本的に以下の方法が考えられます。

・公示価格
・ 固定資産税評価額
・路線価格(相続税評価額)

どの方法を用いて遺産分割における不動産の価額評価をすべきかということについては,法律の定めはありません。それだけにどれを基準とすべきかということは難しい問題でもあります。